中根しほり

活動報告

2019年10月22日

驚愕!日本では考えられないNYの音楽業界事情裏話。

こんにちは!しほりです。

収録曲が決定し、クラウドファンディングの達成率的にも少しゴールが見えて来きて、かなり駆け足ではありますが

何日も家に缶詰で収録曲のアレンジに邁進しまくり、ついに収録1日目を迎えました!!


NYに来て、音楽界隈であまりに常識が違って驚くことが色々あります。

日本では考えられないことだらけで、理解が全くできなくて、そりゃあ泣かされました去年。


■1、事前に譜面を送っておいても、事前に覚えてきたり練習して来てくれる人がほとんどいない。


それが大多数で、事前に曲を聴いてそれなりに弾けるようにしてくる、という人は

「かなり稀な素晴らしいクオリティのミュージシャン」

という扱いになるようです。

とはいえ、日本では「それって当たり前じゃないの!?」という感じで

一度もみたことがない現象だったので、去年、そういうミュージシャンに何人も当たって、スタジオで「で、どういう曲なの?」

って聞かれたりして・・・絶句。


しかし、私の曲って多分みなさんご存知の通り(笑)逐一普通じゃないし、かなりかなり難しいので

事前に用意してこない人は、まず挫折するんですよ!(上記の人はその日中に辞退し、レコ2日前ドタキャンとなりました。涙)


ちなみにNYでもやはり日本人プレイヤーは100%全員事前に予習してきてくれます。

日本人は全世界でももっとも信頼できる人種だとどの国の人にも認められているのは、こういうところにもみて取れますが

日本だと、全員が当たり前にやることなので、外に出てみて初めて、それがどれだけ世界的に見てすごいことか!

と思い知る例。


みんな、すごいんですよ!

宅配の人が、部屋の前まで来て、ベル推して直接手渡してくれるなんて、マジで神サービスなんですよ!?!?



■2、リハ、ライブやレコーディングで譜面をプリントアウト&持参するのはアーティストの仕事。


似てるトピックですが、これも日本ではお目にかかったことがない問題で本当に理解に苦しみました。


私、下手なりに譜面は書いてミュージシャンに事前に渡すんですが

日本だと当たり前にみんな自分でプリントアウトして、予習して来たりでチェック入れたり

人によっては自分が読みやすい譜面を作り直して持って来てくれたり。


というのが昔からずっと普通にそういうものだったので

NYで現場に譜面を持ってこない人が何人もいて、なんだそりゃ!?!?

ってなったんですよ。


でも、当時のルームメイト(ジャズトランペッター)にその行き場のない怒りを聞いてもらったら


「でもこっちではアーティストが譜面を持ってくるのが常識だよ。」


と言われて、また大ショック!!

がーん!

いや、、


なんのために私事前に譜面送ったの!?

自分で練習してこないん??

それって練習してこないのが前提ってことなの!?


という、今でもちょっと理解ができないのですが、それがマナーなのだそうです。

もしかしたら、NYではジャズが盛んなので、ポップスのように細かい決め打ちではなく

バンドマスターが譜面を持って来てセッション当日メンバーに配って、パッとやる

というのがスタンダード・・・と考えれば、納得は行くのですが


ちょっと私のような、どう考えても当日初見では難しい複雑な音楽をやってる者としては

かなり受け入れがたい文化の違いです。


「家にプリンターを置いている人があまりいない」という事情も大きいかもしれませんが

プロのミュージシャン的な仕事の仕方を考えると

諸々全て含めて「それでいいの??」と突っ込みたくなるポイントがたくさんあるのですが

何か日本とは全然違う土台の上に成り立っているようです。


とは言っても、そもそも譜面をかけないアーティスト、というのも圧倒的に多いので

事前に譜面を渡しているだけでも、好感度はまずまずのようですけどね。



■3、お金が当日払い絶対。銀行振込は誰も使わない。


これも去年文化の違いでかなり面食らった文化の違い。


日本では、レコーディングやライブ、作詞作曲編曲など、どのお仕事においても

基本はお仕事が終わったあとで、クリエイターが発注元に請求書を送り

発注元が月末か翌月末か翌々月末に銀行振込、という流れが一般的で

そういうものだと思ってたら

「当日に支払う」もしくは、「事前に支払う」、もしくはスタジオだと「事前に前金半額、当日に全額」

を、Venmo(アメリカの割り勘アプリ)やPayPalなどのアプリで支払うのが一般常識のようです。


はい、銀行振込、誰も使いません(笑)


使わなさすぎて自分の銀行口座も把握してない人が多いようです。

日本よりかなりキャッシュレス化が進んでいるので、タイムラグなく今すぐ払える、というのがいいみたいですね。

大きな会社さんや大きな金額だと、日本にはない「チェックで支払い」が一般的かもしれません。



などなど、実際に暮らしてみないとわからなかった

日本では全く考えられないような常識の違いがあって、

今までやって来た「プロの仕事」をきちんとしてるつもりなのに

NY的には「マナー違反」「常識はずれ」になっていたりすることもあり


それは音楽業界の話に限らず、生活全般において様々目の当たりにしては

ショックを受けたり、理由がわからなくてストレスで悩んだり・・・


ここまで細かく書いたのは初めてですが

そんな手痛い勉強をたくさん積み重ねて、今回のレコーディングは


■事前にきちんと予習して来てくれる・もしくは確実に初見でもできるミュージシャン


に限定して、最初から依頼することができ

スケジュールもみんな忙しいのにぴったりといい具合に、「あ!その時間空いてるよ〜!」と

サクサク決まり、クラウドファンディングのご支援と併せて、とても追い風を感じながら

励まされながらのレコーディング初日を迎えることができました。

(もちろんすでに全員に支払いをPayPalで済ませましたよ!笑)


かなりいい具合に、各曲個性的な雰囲気を出せているのではないかと思います。

今日はまだ撮った動画も編集していないので、NYのレコーディング事情について書いてみましたが


またレコーディングそのもののレポも明日以降書いていきますので

引き続きどうぞお楽しみに!


Twitter @shihori94 でのアンケートで

6曲目の収録曲が「カタルモア」南條愛乃 に決定しました!!ので

この収録がぜひ実現するように、さらなる拡散などご支援をよろしくお願いいたします!!



しほり。

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