弱虫倶楽部

活動報告

2020年04月11日

レコーディングでうまくいかなかったこと 後編

レコーディングに失敗した僕は勝手に落ち込んでしまいました。

しばらく音楽に向き合えないような気持ちが続きました。

年甲斐もない事ですが、その事を考えているとただひたすら自分が嫌になっていってしまいました。

どうやってレコーディングを進めようかと考えても、どれも逃げてばかりの悪い事に思えました。

益子さんはもう一度やろうと言ってくれました。

僕は少しづつスタジオに行き、前回うまく出来なかったところを練習しました。

ある程度今の自分を把握した上で、再びレコーディングの日を迎えました。

益子さんは前回から僕が歌いやすいように音を整理したり、準備をしてくれていました。

ヘッドフォンも新しくなっていました。

前回、僕は頭が小さいのでヘッドフォンが落ちてしまうと話していたので、ちょうどタイミングだったからと新調しておいてくれたのだそうです。

1日時間をかけながらゆっくりやらせてもらいました。

休みもよく入れて休憩中には沢山話しました。

「今日は話している時間の方が多いね」と益子さんは言っていたけど、僕はやっぱりどの話もとても面白く、とてもいい時間でした。

そして無事に全ての曲のボーカルを録り終える事が出来ました。

練習していった事はしっかりと力になっていると歌っている時にも感じました。

それはそんなに簡単な事ではなくて、すぐに身について完璧に出来る事ではないにしても、自分の中に新しい技術の種、その芽生えのようなものを感じる事が出来ました。

これまでの僕の頭にはまるでなかった手法、分からないまま放置されていた部分、今回はそうしたところに向き合って、新しい扉を開く事が出来たように思います。

益子さんとのレコーディングでは本当に沢山、そんな学びや成長があったように思います。

録り終えてから益子さんは「すごく落ち込んでいたから、安島君が音楽辞めちゃうんじゃないかって、心配した」と言っていました。

咄嗟の事で、僕はそれに何て返事をしたかは忘れてしまったけど、益子さんとやれて本当によかったと思いました。

安島裕輔(弱虫倶楽部)



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